マンションの購入を検討されている方々の中には、「2階は不安だし、損をしそうだな」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実際、筆者はお客様とお話する機会で、2階の購入を決める際の理由についてよく尋ねられます。
確かにマンションにおいて、階数によって条件は様々に異なりますが、2階の住戸には数々のメリットが存在します。
今回は、2階のマンション住戸に焦点を当て、そのメリットや留意点について詳しくご紹介していきます。
上階にない利点もたくさんありますので、住宅選びの際にスムーズに参考にしていただければ幸いです。
マンションの2階部分のメリット
マンションの2階住戸をおすすめしたい理由について詳しくお伝えします。今回は2階が最下階とのイメージで、1階部分は駐車場やエントランスとの想定です。
下層への騒音の心配がない
マンションとは、複数の住戸が一つの建物に収まる共同住宅のことを指します。
普段、上の階に住む方が下の階に騒音を気にすることがあります。
特に、ご家族と2歳から3歳くらいの小さなお子様がいらっしゃる場合は、この点が心配される方が多いようです。
子どもが元気で活動的なのは喜ばしいことですが、それが毎日続くと他の住民にとってはストレスとなることもあります。
もしも2階にお住まいの場合、下の階には誰も住んでいない可能性がありますので、自身の家族の生活音を気にすることなく暮らすことができるでしょう。
しかしそれでも、先述の通り、マンションは共同住宅であるということを忘れてはいけません。
2階でも、騒音やお子様がはしゃいだときの足音などについて、周囲の住民のことを考えて注意を払うことが重要です。
高層階と比較して購入価格が安い場合が多い
マンションの場合、同じ間取りで同じ広さでも、階数によって物件価格が異なることがよくあります。
例えば、2階と10階では、眺望の違いなどから2階の方が価格が安く設定されることが一般的です。
ただし、物件によってはこの傾向が異なる場合もありますので、一概には言えません。
私が日常業務で感じることは、「価格が重要だ」と考える人が多いことです。
同じ部屋であっても、ただ階数が違うだけで数百万円もの価格差が生じることに疑問を持つ人もいます。
そのような場合、2階は大きな利点があると感じられるでしょう。
高所恐怖症の方には安心が出来る
多くの方が、「高所恐怖症」という状態を抱えています。
一方で、「住めば都」という言葉がありますように、環境や空間の変化には慣れることができる場合もありますが、高いところが苦手な方には、それが克服できない課題として残る場合も多いですね。
そのような方には、低層階の部屋をおすすめします。
家の中でも、高い場所から始めるのではなく、低い階からゆっくりと慣れていくことが大切です。
マンションの2階部分のデメリット
高い場所に登らなくても生活するうえで気をつけなければならない点が幾つかあります。
以下では、その注意点とそれに対処する方法について説明いたします。
日当たりや眺望が悪い場合がある
マンションを選ぶ際、お部屋の選択に際して大切な要素の一つに、階数や周囲の建物の高さがあります。
周囲の建物が高ければ、下層階のお部屋では十分な日当たりや眺望が確保されない可能性が高くなります。
この点は一般的なことかもしれませんが、確かにその通りですね。
ただし、マンションの周辺環境によっては、周囲の建物が低いために2階でも日当たりや眺望が損なわれることはないこともあります。
ですので、2階のお部屋を検討する際には、具体的な状況を確認してみることが重要です。
虫が発生する場合がある
低層階、たとえば2階に住む場合、一般的には「虫が出るんじゃないか」という不安の声がよく聞かれますね。
実際、虫の発生は高層階よりも2階などの低層階のほうが多いことがありますが、それは一概に言えることではありません。
なぜなら、高層階でも周辺に川や湖などの水辺が近くにあったり、他の環境要因によっては同じように虫が発生することがあるからです。
虫が気になる方は、2階に住むかどうかよりも、まずは周辺に虫が発生しやすい環境があるかどうかを確認した方が良いです。
その点を確認した後に、住居を考える上で検討してみましょう。
高層階と比較して防犯性が悪い場合がある
2階に住むことに不安を感じる方もいるかもしれませんが、上層階よりも低い位置にあるためといって、必ずしも防犯上のリスクが高いわけではありません。
一般的に、分譲マンションでは、敷地内に監視カメラが設置されていることが多いですし、管理人も常駐しているケースが多いです。
また、周囲が人通りの多い場所であったり、目につきやすい状況にある場合もありますので、むしろ安心感を感じられることもあるでしょう。
日々の生活において安全を確保したいと思う方は、侵入経路となる要素がないかを確認するために、物件を見学したりパンフレットをチェックしたりすることをおすすめします。
物件によっては、バルコニーの下に受水槽やゴミ置き場など、侵入しやすい状況を作り出す設備がある場合もあります。
バルコニーや窓からの侵入を防ぐためには、敷地内の施設配置についても事前に把握することが重要です。
道路や外部から室内が見える場合がある
2階での生活をイメージすると、外から誰かに見られているかもしれないと不安を感じる方もいます。
上層階に住むことで人々の視線を気にする必要がある、という考え方もあるかもしれませんが、実際には条件によっては上層階でも同様のことが言えることがあります。
なぜなら、建物が周囲に密集している場合、周辺の建物の高さによっては上階にお住まいでも同様の問題が生じる可能性があるからです。
他の階と状況が変わらないにせよ、2階に住む不安がなくなるわけではありません。
外部からの視線を気にし、終日カーテンを閉め続けることが、部屋を暗くしストレスを感じる原因となることもあるでしょう。
まとめ
今回は、2階のマンションについて詳しくご紹介しました。
マンションとは、建物が高いイメージがあり、中には高い階に住むことが理想と考える方も多いですね。
しかし、「2階は価値が低い」「2階は不利」と一概に言えるわけではありません。
実は、2階にも他の階にはない魅力がたくさん存在します。
この記事で紹介した2階のメリットを考えながら、自分たちの生活スタイルと照らし合わせた際に、「2階の方が優れているかもしれない!」と感じられた方は、ぜひ2階の住戸も検討してみてくださいね。